0からのリスタート

大切な物を失った男が少しずつ明るく前向きに生きていく日々を綴ります!

③自分を成長させる~信頼関係を築くコミュニケーション~

 

アドラー心理学では「人間の悩みは全てが人間関係の悩み」と言っています。

 

人間関係をより良い物にするためには、

 

”信頼関係”を築く必要があります。

 

そのためにコミュニケーションスキルを高めることがとても大切です。

 

コミュニケーションは、学校では教えてもらえません。

 

苦手なまま大人になってしまった人も多いかと思います。

 

僕もそのうちの一人です。

 

今回は、信頼関係を築くためのコミュニケーションについて考えてみます。

 

 

 

 

僕は日頃から、コミュニケーション能力の低さに悩んでいました。

 

担当の患者さんとお話する時も、

 

僕「今日はいい天気ですね」

 

患「そうですね」

 

僕「今日はお昼何食べました?」

 

患「今日はお肉でした」

 

僕「おいしかったですか?」

 

患「おいしかったです」

 

僕「…」

 

患「…」

 

といった具合です。

中々会話が弾まない時もありました。

 

こんな状況では、適切な信頼関係を気付く事は到底出来ません。

 

 

信頼関係を築きたいけど、うまくいかない。

 

僕以外にもそう感じている人は沢山いると思います。

 

 

どんな人に対して、信頼関係を築きたいですか?

 

家族、職場の同僚・上司、お客様、友人、恋人…

 

どんな人に対しても当てはまる必須コミュニケーション能力はあるのか?

 

それを自分なりにまとめてみたいと思います。

 

 

 

 

 

僕が大切だと思ったのが、

 

①傾聴する事

相手の気持ちを考える事

言語化能力・抽象化能力(要約)

④ほどよい自己開示

 

 

こんな所でしょうか。

一つずつ考えてみます。

 

 

 

①傾聴

 

コミュニケーションとは、キャッチボールです。

 

大前提として、相手が投げた球を避けたり、打ち返したりせずに

 

正確にキャッチしなければなりません。

 

自分が話したいばっかりで、相手の話をさえぎるような事があると、

 

信頼関係は築けません。

 

人間は、自分の話を聞いてもらえると安心したり、嬉しくなる生き物です。

 

まずはしっかり相手の話を聞き、

 

「この人はちゃんと話を聞いてくれる人だな」

 

と、思ってもらうのがスタートだと思います。

 

なので、まずはリアクション。

 

 

僕も無意識に乱用してしまうのですが、

 

「なるほど…」

 

「そうですね…」

 

「会話で出てきた単語だけをオウム返しする」 等

 

これらのリアクションしか返せない時は、

 

相手の話を理解できていない場合が多いと思います。

 

”聞いてるフリ”の状態です。

 

相手によっては、「聞いてくれてるな」

 

と感じる人もいるかもしれませんが、するどい人には見抜かれてしまって

 

不信感を与えてしまう事もあります。

 

実際に、大企業での商談では「なるほど…」と言った時点で、

 

商談終了になってしまう所もあるそうです。

 

 

話を聞く態度や言葉遣いがとても良かったり、

(しっかり目を見てくれる、適切な敬語を使える)

 

声のトーンが明るいと、

(音階ではファの高さが理想とされています)

 

感じが良い人に思えますよね?

 

でもそれは人と接するときに取るべき、

 

最低限のマナーだと思うので、

 

ここでは除外します。

 

 

じゃあ、どうしたらいいの?

 

僕が人と話をしていて、

 

「この人、ちゃんと話を聞いてくれるな」

 

と思うのは、

 

「話の内容に対して適切な質問をしてくれる」

 

「話を要約してくれる」

 

「話の流れを先読みしてくれる」

 

「前に話したことを記憶してくれている」

 

この4つだと思います。

 

例えば、話の合間に

 

「なんでそうなったのかな?」質問

 

「それってつまり~事?」要約

 

「もしかして…こうなの?」先読み

 

「前に~って言ってたね?」記憶

 

というリアクションを ”適度に” 取ってくれる人は、

 

安心します。

 

当たり前ですが、

 

質問しすぎれば「話が前に進まないじゃん」

 

要約しすぎれば「僕の話分かりづらいかな?」

 

先読みしすぎれば「いやいや、そこは自分の口から言いたいよ」

 

って思われてしまう可能性があります。

 

なので ”適度” なリアクションを取る事が大事かなと思います。

 

 

 

 

 

相手の気持ちを考える

 

先ほど、コミュニケーションはキャッチボールとお伝えしました。

 

自分もボールを投げなければなりません。

 

しかし、相手の準備が出来ていないところに投げてしまえば、

 

相手も上手く受け取ることが出来ません。

 

では、相手の気持ちを考えるとは、

 

「今から投げるよー」

 

「このへんに投げるよー」

 

と、準備を促すことだと思います。

 

そこで大切なのは、

 

”思いついた言葉をそのまま口にしない”

 

という事です。

 

ストレートに思いを伝えた方が、上手くいくこともあります。

 

だけど、上手くいかないこともあります。

 

ストレートに言った方が良いと判断した結果であれば良いですが、

 

言葉にする前に、相手の頭の中を想像することで、

 

無用な争いを避けたり、

 

却下されたかもしれない頼みを承諾してもらえる可能性があります。

 

「こんな風に言ったら、どう思うかな?」

 

そのステップを踏むだけで相手との信頼関係を築きやすくなります。

 

 

 

言語化・抽象化(要約)

 

思っている事を相手にわかりやすく、言葉にすることです。

 

まずは言語化

 

「上手く言葉に出来ないから、言うのやめた」

「ここのラーメンヤバイよ」

「あの映画ヤバかったな」

 

日頃、こんな言葉を使ってしまいがちです。

 

だけど、この行為は、

 

言語化の放棄=考えることを放棄する

コミュニケーションの放棄

 

もしくは、「察してね」などと

 

相手任せのコミュニケーションである。

 

と言い換えが出来ると思います。

 

 

具体的に言語化能力を高めるにはどうしたらよいか。

 

それは、”曖昧な感覚や概念を言葉にすること” です。

 

生活の中で自分が思ったことや感情を

 

どんな事でもいいので、

 

とにかくアウトプットすること。

 

紙に書いたり、携帯のメモや、ボイスメモに残したりという具合にです。

 

 

具体例をあげると、

 

先ほどの「ここのラーメンヤバイよ」を、

 

「ラーメンの何がおいしいの?」

「どのようにおいしいの?」

「なんでおいしく感じるのかな?」

 

などと、自問自答してその答えをアウトプットします。

 

「このラーメンは、濃いめのスープが美味しくて、

 

中細麺だけどストレート麺だから、スープが麺に絡み過ぎないから、

 

こってりだけど、あっさり食べられる。それに、

 

チャーシューもとろとろで柔らかくて味もしっかりしてるし、

 

スープを吸い込んだほうれん草が絶妙。

 

またスープを吸わせた海苔をライスの上に乗せて食べるのがまた逸品。

 

そして何より、小さいころから

 

家族でよく食べに行ってた思い出の味だから大好きなんだ」

 

と、「ヤバイ」に含まれる小さな情報たちを表舞台に立たせてあげます。

 

これを意識してみるだけで言語化能力は高まります。

 

ただ、これをそのまま人に伝えるのは、

 

情報量が多すぎて逆に分かりにくくなってしまう可能性もあります。

 

そこで、言語化した事を抽象化します。

 

 

抽象化とは、

 

”物事の共通部分を抽出して把握すること”

 

と定義されています。

 

「抽象的すぎて分かんないよ」

 

などで使われる”おおざっぱ”という意味とはちょっとニュアンスが違います。

 

要は、言語化したものを抽象化することによって、

 

”本質を抜き出して再定義する→わかりやすく調整する”

 

つまりは要約するという事になります。

 

先ほどのラーメンの文を抽象化すると、

 

「このラーメンは、横浜家系のラーメンで、

 

家族の思い出の味だから大好きなんだ」

 

という事が出来ます。

 

つまり、スープや麺などの情報を

 

”横浜家系ラーメン”という言葉に置き換えることで

 

情報量を少なくして伝わりやすくすることが出来ます。

 

(ただ、横浜ラーメンを知らない人に話す場合は、

先ほどの言語化したものをそのまま伝えてもよいと思います)

 

 

簡単に言うと、

 

そのままでは伝わりにくい小さな情報たちをまとめて、

 

みんなが知っているような大きな情報に置き換える事で、

 

相手に伝わりやすくするという事です。

 

 

 

この抽象化能力を鍛えるには、抽象化ゲームがおすすめです。

 

ネットで「抽象化ゲーム」で調べると

 

どなたかがホームページを作ってくださっているのですが、

 

適当に文字を入力すると

 

「人生とは川である」

といったような「AはBである」という文章が出てきます。

 

それを、まずはそれぞれの小さい情報をいくつか出していきます。

 

A人生

・いいことばかりではない

・一度きり

・一人では生きていけない

・最後は必ずみんな死ぬ

 

B川である

・まっすぐな川はない

・最後は必ず海に流れ着く

・水が流れている

・場所によっては澄んでいたり濁っていたり

・場所によっては激流だったり穏やかだったり

 

 

このいくつか挙げた小さい情報でどちらにでもいえるような

部分を抜き出して、

「AってBみたいだよね」

と言えるようにします

 

 

「まっすぐなものではなく、

せわしかったり、穏やかだったり、

最後に行きつくところはみんな一緒だったり、

人生って川みたいだよね」

 

 

この抽象化ゲームをする事で、

 

抽象化思考のトレーニングができます。

 

 

つまり何が言いたいかと言うと、

 

人に説明するときは抽象化された大きな情報から話し、

 

補足として小さい情報を必要な分だけあげていくという事です。

 

 

 

 

④自己開示

 

いよいよ、キャッチボールにおけるボールを投げる部分です。

 

”会話において、相手に対する印象や評価は4分で決まる”

 

と言われています。

 

なので、初めにどんなボールを投げるかで

 

相手からのおおむねの評価は決まってしまいます。

 

 

そこで”信頼できる”と思ってもらえるようなボールを投げなくてはなりません。

 

まず、自己開示とは。

 

文字通り、自分を開き、「僕はこういう人間です」

 

と、相手に伝えることです。

 

ここでも自己開示には”適度さ”が必要となってきます。

 

そして、自慢話はせず、

 

”軽い失敗談を話す事”

 

が理想とされています。

 

ここでも注意が必要で、

 

「人間として大丈夫か?」

と思われたり、ひかれてしまう事は避けなければなりません。

 

良い自己開示とは、

具体的には、

 

「最近煙草をやめたのでご飯がおいしくて、太ってしまいました」

 

「最近、記憶力が低下してて…自分から話しかけたのに、話している途中で何を言いたかったのか忘れてしまう事があります」

 

 

などと言った、程よい自己開示が、

 

気安く話しかけやすい雰囲気を作ります。

 

また、その自己開示は短くすることが良いとされており、

 

長くても1分以内にとどめましょう。

 

 

自己開示は、相手の警戒心を和らげ、

 

相手のボールを投げる時間を作る事が目的であるため、

 

自己開示はほどほどに。

 

 

 

 

 

以上、信頼関係を築くためのコミュニケーションスキル向上に必要と考えた、

 

 ①傾聴

相手の気持ちを考える

言語化・抽象化(要約)

④自己開示

 

の4点をあげました。

 

 

こんなの日頃から出来ている人からしたら

 

当たり前な事だと思います。

 

でも、苦手な人には、是非実践して、

 

様々な方と、信頼関係を築いて

 

生きにくい人生から脱出して頂きたく思います。

 

 

 

「人間、死ぬときは一人。一人を怖がるな。」

 

落ち込んでいる僕に、尊敬している人が言ってくれた言葉です。

 

確かに、一人でも強く生きていく道はあります。

 

でも、道はそれだけではありません。

 

本を読んで知識を得るように、

 

どんな人からでも学ぶ物はあります。

 

なるべく多くの人から

 

多くの物を学んだ方が、

 

一人で頑張るより、人生が豊かになると思います。

 

 

僕自身もこれから、コミュニケーション能力を磨いて、色んな方と信頼関係を築いて、

 

より大きな人間に成長できたらいいなと思っています。

 

 

ここまで読んで頂きありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

参考書籍